
搬送コンベヤCONVEYOR
軽搬送ベルトコンベヤの基本
このページでは工場や倉庫内で使用する、軽搬送用のベルトコンベヤについてご紹介します。
目次
◆基本的な構造
ベルトコンベヤはモーターによってローラーを回転させ、その摩擦または歯車のかみ合いによって輪状に加工したベルトを動かす機構をもっています。
基本的な構造は下図の通りです。

駆動ローラー(ドライブローラー)がどの位置にあるのかによって、以下のような呼び方をします。
*ヘッドドライブ
*テールドライブ
*センタードライブ
このうちセンタードライブのコンベヤでは、ベルトの裏面だけでなく表面もローラーに当たりながら回転するため、表面への桟加工ができません。

◆コンベヤタイプ
そのコンベヤで何をどのように運ぶかによって、コンベヤの形状・仕様は様々です。
(例)
* ストレートコンベヤ … まっすぐ平らに運ぶ
* トラフコンベヤ … バラものをベルト中心に寄せながら運ぶ
* カーブコンベヤ … 運びながら方向転換する
* 傾斜コンベヤ … 上りながらまたは下がりながら運ぶ
* 検査コンベヤ … 運びながらNG品を見つける
これらについてはそれぞれ別ページにて詳しくご紹介します。
・ストレート搬送用 ・ばら物搬送用


・カーブ搬送用 ・小物搬送乗移り搬送用


・傾斜搬送用 ・検査用


◆フレーム材質の種類
一般的な規格の軽搬送用ベルトコンベヤはフレームの材質によって大きく2種類に分けられます。
*アルミフレーム
*ステンレスフレーム
最も一般的なのはアルミフレームコンベヤです。
アルミには錆びにくく、他の金属と比べて軽いという特徴があります。
アルミフレームコンベヤは物流や製品製造の現場で幅広く使われています。
規格のアルミフレームにはナットを挿入できる溝が付いているため、コンベヤガイドや脚などの付帯品を現場で後から自由に取り付けることが可能です。
もう一つはステンレスフレームコンベヤです。
食品工場などで求められているHACCPに準拠したコンベヤで、水濡れ環境でも錆の発生を防ぎます。
規格品のステンレスコンベヤの多くが防水モーターを採用しており、コンベヤの上から直接水をかけて洗浄できるという長所があります。
頻繁に洗浄を必要とする現場でも安心して使用することができます。
・アルミフレーム コンベヤ ・ステンレスフレーム コンベヤ


◆駆動部(モーター)の位置
コンベヤはモーターの回転をローラーに伝えてベルトを回します。
モーターは重量もありますので、通常は搬送面の裏側にありますが、高さのある桟が付くベルトの場合や、スクレーパーなど他の機構と干渉する恐れがある場合はモーターがベルトの下に付けられません。
そういったときは上付きまたは横出し(中空軸)を選定し、干渉を回避できます。
また、作業員の立ち位置などを考慮して、コントローラー位置も選定します。

コンベヤの選定や付帯装置に関するご質問は下記よりお寄せください。
※このページの写真やイラストはオークラ輸送機様の承諾を得て掲載しております。